今回は赤魔道士にとって非常に重要な「レジストハック」について、その仕組みを徹底的に解説していきます。
この仕組みを理解しているかどうかが、エンドコンテンツでの赤魔道士の立ち回りを大きく変えることになりますので、ぜひ最後までご覧ください。
ブログや用語辞典、動画解説などでも体系的に理解しにくいのがこのレジストハックですが、本記事ではその内容を分かりやすく、そして実践データも踏まえてしっかりと解き明かしていきます。
今回はレジストハックへの理解を重視してお話ししますが、さらに細かい内容は今後の記事や動画でも解説していきたいと思いますので、よろしければ本サイトのブックマークやYoutubeのチャンネル登録などお願いします。
※冒頭動画のオーディン(サイレス耐性A)でのハック例解説は本記事では省略します、動画も是非ご覧ください。
1. レジストハックとは?その目的
レジストハックとは、敵の「状態異常耐性ランク」を、現実的な魔法命中(魔命)で勝負できるラインまで下げることを目的としたシステムです。具体的には、高い耐性値を持つ敵の状態異常耐性ランクをレジストハックによって50%、いわゆる属性耐性のハーフレジストラインのランクまで落とすことを目指します。
2. 「耐性ランク」の考え方
レジストハックを理解する上で、まず知っておきたいのが「耐性ランク」という考え方です。これは、属性耐性や状態異常耐性にランクをつけたもので、公式的な呼び方ではなく、ユーザーが定義していった用語になります。
【FF11用語辞典】より |
https://wiki.ffo.jp/html/1801.html |
耐性ランクは、物理命中を考えると分かりやすいでしょう。物理では、相手のレベルに応じて必要な命中値がおよそ決まっており、そこから敵の種族や内部的なジョブによって命中値が増減します。
例えばコンテンツレベル139(CL139、つまり敵のLVが139)の場合の物理命中は両手武器は1384、片手武器は1392が基準となっており、敵がシーフタイプの場合は回避特性分を考慮して命中ブースト、逆に黒魔道士タイプなど回避が低い場合は基準値よりも若干命中を下げても大丈夫、といった感じです。
耐性ランクも同様に、レベルに応じて必要な魔法命中値が決まっており、そこから耐性の強弱によって魔法命中値が変わっていくという仕組みです。物理と違い、耐性ランクによる魔命値の増減の幅はかなり大きく変動します。当然、耐性が高いほど必要な魔命値が高まっていきます。
ユーザー定義された一般的なスキルキャップの段階(A+、A、B+、B、B-、C+、C、C-)に当てはめて、それぞれの耐性ランクについて詳しく見ていきましょう。
サンプルとして、LV136のLocusスケルトンを例にしていきます。

図の通り、LV136の通常耐性に対する魔法命中の要求基準値が1052に対して、耐性ランクが上がるごとに要求値が増えていき、ある段階から急に跳ね上がっていくのが分かります。これが物理命中との大きな違いです。
3. 各耐性ランクの特徴とレジストハックの影響

• A+ / Aランク
この領域の敵には、魔法命中を上げても効果がありません。まさに「魔命の埒外にある領域」と言えます。
「精霊の印」を使っても、この領域のランクの敵には弱体魔法が通りません。
ただし、「スタイミー」を使うことでハーフレジストで通すことができます。
Aランクには例外が1つあり、レジストハックがなくてもハーフレジストで通る可能性が5%ほど残されていると考えられています。
※例として、上位BFのオーディンのサイレス耐性はAランクに該当し、レジストハック前提の耐性ですが、稀にレジストハックがなくてもハーフレジストで入ることがあります。
• B+ / B / B-ランク
このランクでは、高レベル帯になればなるほど、1つのランクで必要な魔法命中の要求値が跳ね上がります。中LV帯では300程度、高LV帯では500近い魔命の変動幅があります。
基本的に「精霊の印」を使って無理やり通すことを想定した領域になります。

• C+ / C / C-ランク
まだまだ耐性値は高いものの、しっかりと装備や食事、魔法の支援があれば、現実的に弱体魔法を通すことができるようになる領域です。
レジストハックは、この領域の「上から7番目まで」が主な発生対象となっています。

4. レジストハックの実践例:骨のスリプル
ここでは、龍王ランペールの墓のレベル136Locusスケルトンと、上位BF★修羅の道「オーディン」を例に、実際のレジストハックの挙動を見ていきましょう。

実践デモンストレーションの前提条件
• メリポのレジストハックには振っていない状態。
• カイロンホーズやサボトゥールも不使用。
• 弱体魔法スキルを徹底的にブーストし、全体の魔命は1489というかなり高い状態。
• 骨のスリプル耐性はA+(最大値)です。
実践時のスリプルでのハックプロセス
まずA+だった耐性値を、スリプルを撃つことでレジストハックを1回起こしてAに下げます。もう一度スリプルを撃ち、レジストハックを起こすことで今度はB+まで下がります。
3回目のレジストハックでBランクまで下がり、その後に再度レジストハックを起こしてB-にする前に、スリプルが成功し眠りました。
これは魔命が圧倒的に足りていない状態でしたが、ボトムのヒット率(フルヒットの5%かハーフレジストの5%)で成功したと考えられます。弱体魔法は、大体10%の確率でどちらか片方が入る、というのは「あるある」です。

一度敵が眠ると、ハック耐性は元に戻り、再度A+の状態になります。
その後、もう一度同じようにハックを進めて寝かしに成功したのが5回ハック後のC+のランクに下がったタイミングです。C+の耐性ランクに必要な魔命値を満たしているので通常ヒットしたということになります。

他、A+から一度ハックが進みAランクの状態になると、オーディンのサイレス耐性と同様に5%の確率でハーフで寝る可能性が出てきます。もう一度ハックによってB+のランクになれば精霊の印が通るラインまで耐性が下がった状態です。
この骨は最大で6回まで眠らせることが可能ですが、5回目、6回目になるとレジストハックの確率がガクッと下がります。
このケースの実践結果がこちらです。

※縦が睡眠回数、横がスリプル回数です。×は通常のレジスト、Hがレジストハック、眠で睡眠成功です。色が付いた部分が通常魔命が作用するB+以降の試行を表しています。
表の結果を解説すると
1回目は3ハック後に寝たが魔命が足りていないためフルかハーフのボトムヒット。
2回目は5ハック後に寝たのは耐性が下がって通常魔命で通るラインに到達したため。
3回目、4回目も同様。
5回目はハックが出にくくなりつつも3ハック後に寝たが、1回目同様にフルかハーフのボトムヒット。
6回目はさらにハックが出にくくなりつつも、1ハック後に寝たのはAランク時のハーフのボトムヒット。
と、説明できます。
魔命が低い状態でのハック例
メイン武器をアンダーガーに持ち替え、全体の魔命を1034まで下げた状態でハックを試したサンプルもあります。

このサンプルでは、1回目の睡眠では最大の7ハックまで耐性を剥がした上でスリプルが入りましたが、魔命を考えると依然として魔命不足であり、おそらくボトムの命中がヒットした結果だと解釈できます。
数字で解釈すると、7回のハックで最終的にC-の50%ラインまで耐性が下がりました。この時、自身の魔命1034に対し必要魔命は1203でしたので、135以上足りていない状態なので魔法命中は下限から抜け出せていません。なのでボトムヒットです。
2回目、3回目、6回目は通常の魔命判定のフルかハーフのボトムヒット。
4回目、5回目は1ハック後のAランクで眠っているのでハーフのボトムヒットとなります。
この135という数字について補足説明すると、魔法命中率95%から50%間は魔命1で命中率が1%変動しますが、50%から5%間は魔命2で命中率が1%変動するという魔法命中の仕組みから来ています。
その他のサンプル解説
装備なし、裸状態でのサンプル

いずれもフルかハーフのボトムヒットしていると解釈できます。
ミュルサンプルにサボトゥールフラズルを入れたもの

1回目、2回目、3回目といずれも4ハック後に通常ヒットしている。サボトゥールフラズル分で耐性ランク1つ分をクリアしている。
4回目、5回目はAランク時のハーフのボトムヒット。
6回目は通常魔命のフルかハーフのボトムヒット。
レジストハックの発生に魔命は関係なし?
これらのサンプルからはハックの発生に『魔命』の多寡の優位性は見られない。
サボトゥール、装備なし、裸状態でのサンプル

1回目、3回目、4回目、5回目は最大の7ハック後に通常魔命のフルかハーフのボトムヒット。
2回目は4ハック後に通常魔命のフルかハーフのボトムヒット。
6回目は諦め。
サボトゥール効果中のみ試行しているのでハック発生率は上々だが魔命が足りていないため約10%のフルかハーフのボトムヒットに期待するしかない状態。
アーンダガーサンプルにサボトゥール

1回目、5回目は6ハック後に通常魔命のフルかハーフのボトムヒット。
2回目、3回目は最大の7ハック後に通常魔命のフルかハーフのボトムヒット。
4回目、6回目はAランク時のハーフのボトムヒット。
ミュルサンプルにサボトゥール

1回目、4回目、5回目の5ハック後は魔命十分による通常ヒット。
2回目、3回目は通常魔命のフルかハーフのボトムヒット。
6回目はAランク時のハーフのボトムヒット。
ミュル・サボフラズルサンプルにサボトゥール

1回目、3回目、5回目の4ハック後は魔命十分による通常ヒット。
2回目はAランク時のハーフのボトムヒット。
4回目、6回目は通常魔命のフルかハーフのボトムヒット。
サボトゥール効果中の試行のため、全体的にハック発生が良いが、発生に『魔命』の多寡の優位性は見られない。
5. レジストハックの確率を高める要素
レジストハックの確率は、弱体魔法スキルのみに依存していると考えられています。上記サンプル群からも伺える通りで魔命の高さは、ハックの確率には関係ありません。
レジストハックの確率を上げるためには、以下の要素が重要になります。
• 弱体魔法スキルをブーストする
• メリットポイントの「ハック確率」に5振りする
• レリック装束の両足(VIブーツ)を使用する
• サボトゥール中に何度も使う
さらに、カイロンホーズ(レジストハック+1)を使用すると、ハック1回で耐性値が2段階下がる効果があります。
まとめ
いかがだったでしょうか?なかなかイメージのつきにくいレジストハックですが、その仕組みと実践での挙動を詳しく解説しました。
様々なサンプルを基に実践でのハック数から弱体が通った理由を知ることで仕組みとしての理解が深まれば幸いです。
今回のポイントを再確認して終わります。
レジストハックの目的は、敵の状態異常耐性ランクを、弱体魔法が現実的に通るラインまで引き下げること。

そしてその確率を上げるためには、弱体魔法スキルのブースト、メリットポイント「ハック確率」への振り分け、レリック装束VIブーツの活用、そしてサボトゥール中に使うことが重要になります。
レジストハックの確率についても、引き続き調査を進めています。今回の解説が、皆さんの赤魔道士ライフの一助となれば幸いです。
コメント
コメント一覧 (3件)
すみません。質問させて下さい。
戦闘中のモンスターの現在のレジストハック値は、各対象弱体魔法ごとに保持してるのではなくて、モンスター1体につき1つの値しか保持できない、という話を聞いたことがあるのですが、主様の見解をお聞かせ願えないでしょうか。
具体的に申しますと、最初にサイレスを撃ってハックが出たとして、(まだサイレスが入っていない状態で)次にパライズでハックが出た場合、最初のサイレスに対するハックは保持されているか否か、という疑問です。
>赤初心者さん
レジストハックによる相手の状態異常耐性ダウンは状態異常ごとに保持されています。
サボトゥール中に様々な弱体魔法を使う時、例えばサイレス、パライズ、スロウなど同時にハックを進めることもあります。
丁寧な回答ありがとうございます。
すっきりしました。